【高配当ETF】新興国債券1566と1362を比較分析してみた

「『お金に働かせる』をもっと身近に!」、eVestment BootCampの管理人、木戸です。

このカテゴリでは、管理人がオススメする投資信託(ETF)について、紹介していきます!

今回は、ハイイールド債に負けず劣らず高い配当率が魅力の新興国債券のETFに焦点を絞ります。

新興国債券は、国債ではありますが、先進国と対比するとまだ発展途上で信用力の低い国の国債(借金)を意味します。信用力が低い分、利息が高く、配当率が高い訳です。

国への投資なので、そう簡単に債務不履行(貸し倒れ)に陥ることはないですが、過去にアルゼンチンやロシア等、通貨危機等で特定の新興国の国債がそういう状況になったことはない訳ではないです。

しかし、ETFであれば、少ない資金で、多くの新興国に分散投資が可能なので、債務不履行リスク(投資元本がゼロになるリスク)は基本的にはないので、そういう観点においては安心して投資ができます。

そんな新興国債のETFについて、東証に上場する2つの銘柄(1566・1362)を比較・分析して紹介します!

※当記事は2018年1月19日に公開しました(1362は現在上場廃止となっております)。

新興国債ETFの比較内容と結果は?

さて、今回紹介する新興国債ETFは次の2銘柄です↓

  1. 1566:上場インデックスファンド新興国債券
  2. 1362:iシェアーズ 新興国債券ETF-JDR(自国通貨建)

いずれも新興国の国債(借金)に投資をするETFとなります。

信用力の高い国、先進国と対比されることが多いのですが、相対的に信用力が低い分、高い利息をもらえるというのが、新興国債の簡単な特徴です。

これらの銘柄について、以下の観点で比較・分析します↓

  • 配当率の高低
  • 経費率の高低
  • 信用力の高低
  • 貸付け期間の長さ
  • パフォーマンスの優劣

配当率の高低

新興国債の魅力は、ハイイールド債同様、高い配当率です。どちらの銘柄がどれだけ配当率が高いかを比較することで、この観点での魅力度を比較します。

さて、気になる配当率は以下となります↓

  1566 1362  参考:HY債ETF(JNK)
2013年 5.1%  4.9%  6.1% 
2014年 4.7%  5.6%  5.9% 
2015年 5.5%  6.0%  6.6% 
2016年 6.3%  5.4%  6.2% 
2017年 5.8%  5.0%  5.6% 

(出所:各ETFのウェブサイトより)

配当率の高さでは、直近では1566に軍配が上がりますね。また、どちらもハイイールド債と比較しても配当率では負けていないです。

一方で、分配頻度の違いは以下のように顕著です。

  • 1566:年間6回(隔月)
  • 1362:年間2回(毎半年)

1566の場合は、仮に100万円投資したら、年間5-6万円として、1万円前後のお小遣いが2ヶ月に一度チャリンチャリン入ってきます。1362は、半年に一度2.5万円前後のお小遣いが入ってきます。

この辺は好みにもよるのでしょうが、個人的には、頻度が高い方が幸せ度は高いので1566を推したいですね。

経費率の高低

続いて、経費率の高さを比較します。

ETFは便利な分、その運営にはコストがかかり、それを投資家が負担する必要があります。当然、このコストが高ければ、どれだけ配当率が高くても目減りしてしまうので、なるべく低い方が良い訳です。

これは、1566が0.45%であるのに対し、1362が0.50%となっており、ここでも軍配は1566に挙がりました。

その差は0.05%なので、仮に100万円投資していたら年間5,000円(100万円×0.05%)の差が出てきます。10年投資したら5万円の差になることを踏まえれば馬鹿に出来ない差とは思います。

価格競争力の高いiシェアーズシリーズが、経費率で負けるというのは意外な結果ではあります。

信用力の高低

続いて、信用力の高低を比較します。 

直近の配当率が高いのは、1566ですが、それは裏を返せば信用力の低い新興国(その分、利息が高くなるため)にばかり投資をしている可能性を示唆します。このため、配当率にだけ釣られていると、気づいたらリスクが高い商品に投資することになりかねないです。

それを確認するために、両ETFの格付けを確認します。格付け機関と呼ばれる第三者が各企業の信用力を見極め、以下のようなアルファベットで格付け(信用力スコア)を付与してくれているんです。

  • (信用力高)AAA~AA~A~BBB~CCC~D(信用力低)

以下の表が両ETFのポートフォリオの格付けを確認したものです↓

格付け別投資割合

  1566 1362
AA 13% 3%
A 39% 32%
BBB 24% 37%
BB 21% 23%
B 0% 2%
現金 2% 3%

(出所:各ETFのウェブサイトや格付け会社のレポートより)

正直、意外な結果ですが、1566の方が、1362よりも格付けの高い国への投資が多いのが分かるかと思います。

1566は配当も高く、かつ投資する国の信用力も高いという結果となりました。

貸付期間の長さ

なぜこのようなことが起きるのでしょうか?

その謎を解くカギは、保有する国債の貸付け期間の長さにありそうです。当然のことですが、貸す期間が長いほど投資家が求める利息は高くなります(長く貸すほど債務不履行になる可能性は上がるため)。

そこで、両ETFの平均の貸付け期間を比較してみます↓

  • 1566:8.0年
  • 1362:7.6年

確かに、1566の方が貸付け期間が長いことが確認できました。つまり、1566はより長い期間貸し付ける国債に投資しているため、その分だけ配当が高くなっていると思われます。

パフォーマンスの優劣

過去のパフォーマンスはどうだったのでしょうか?

<過去のパフォーマンス(2017年12月末時点)>

  1566 1362
2017年 9.9% 10.7%
2016年 1.3% 5.0%
2015年 ▲11.9% ▲15.0%
2014年 9.3% 8.6%
2013年 11.5% 8.4%
過去1年 9.9% 10.7%
過去3年 ▲0.6% ▲0.4%
過去5年 3.6% 3.1%

(出所:モーニングスターおよびブラックロック社HPより)

長期のパフォーマンスは1566の方が良いです。これは、リターンがマイナスの局面を含むと、信用リスクの高い1362の方が1566に劣後し、プラス局面のみの場合は、1362が優勢となります。

直近のプラス局面である2016・17年は1362が勝っていますが、マイナス局面の2015年では、1362は大きく負けています。

信用リスクが相対的に高い1362が相場の下落局面に対するリスク耐性は弱いということかと思います。

その他注意点

ちなみに、いずれのETFも自国通貨建てなので、日本円に戻したときの為替損益に注意が必要です。

こうした為替リスクがリターンに影響している度合いは大きいため注意が必要なポイントではあります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、ハイイールド債に負けず劣らず、高い配当率が魅力の新興国債ETFの2銘柄を紹介しました↓

  1. 1566:上場インデックスファンド新興国債券
  2. 1362:iシェアーズ 新興国債券ETF-JDR(自国通貨建)

これらの銘柄について、以下の観点で比較・分析しました。

  • 配当率の高低:1566に軍配
  • 経費率の高低:1566に軍配
  • 信用力の高低:1566に軍配
  • 貸付け期間の長さ:1362に軍配(短いほどリスクが低いため良い)
  • パフォーマンスの優劣:1566に軍配
    • 長期パフォーマンスは1566が勝っており、下落リスクも1566の方が相対的に低いため

総括すると、配当率が高くリスクも低い1566への投資がベターと言えそうです。

経費率も低いので、1566への投資が長期で見ても良いのではないでしょうか。1566は日興AMが運用するファンドなので、外資系運用会社(ブラックロック)の商品1362に、国内運用会社が勝ったというのは日本人的には喜ばしいことですね。

こういった会社が、日本でもドンドン増えてくれることを期待したいところです。

それでは、皆さんも投資で明日を切り開きましょう!

ではでは。

※ 投資は自己責任でお願いします。

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