【AI運用投資信託】ブラックロックの米国小型株式ビッグデータ戦略の実力は!?

「『お金に働かせる』をもっと身近に!」、eVestment BootCampの管理人、木戸です。

今回は、世界最大手運用機関のブラックロックが開発・運用を行う、AI運用投信「米国小型株式ビッグデータ戦略ファンド」について特集します。

米国の小型株に特化したロングオンリー戦略で、投資残高は377億円、パフォーマンスは設定来+8.7%となっています(2017/12/15現在)。

先日作成したAI運用投資信託比較表で確認したところ、同じ外資系のGSAMの商品と比較すると、米国の小型株ということで投資対象にバイアスがかかる点が大きな特徴です。

現状、資金の集まり具合が、GSAMの商品と大きく差を付けられていますが、運用の実力はどうなのでしょうか。早速、調べていきましょう!

米国小型株式ビッグデータ戦略ファンドは、ブラックロックが運用していますが、以下のような記述があり、ビッグデータを独自の計量モデルで解析するクオンツ運用ファンドに分類されます。

ビッグデータ等を活用し、ブラックロック・グループが独自に開発した計量モデルにより運用します。

(出所:ブラックロックHP

「AIを活用している」ことを全面には押し出してはいませんが、運用報告等を確認すると、計量モデルの一部に、テキストマイニングのような機械学習手法(AIの一種)を利用しているため、当サイトではAI運用投信として特集しています。

例えば、外部アナリストが配信する情報を分析するアイデア、決算発表の電話会議の内容をテキスト分析するアイデア、そして取引所の配信するショートの売買状況を分析するアイデア等、こういったビッグデータをAIに分析させることで、最終的な投資意思決定に活用しています。

機械学習

人工知能(AI)における研究課題の一つで、人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現しようとする技術・手法のことである。

(出所:ウィキペディア『機械学習』)

米国小型株式ビッグデータ戦略ファンドの基本情報

ここでは、米国小型株式ビッグデータ戦略ファンドの基本情報を確認してみましょう。

運用内容

運用内容は、基本的に米国の小型株式を投資対象として、企業の収益成長や割安度等に着目し、相対的に投資魅力度が高いと判断される銘柄へ投資する戦略を主に採用しています。

米国の小型株式インデックスに追随する投資信託(ETF)に勝つのであれば、投資する意味があるということになります。

運用手数料

信託報酬(手数料)は1.54%(税抜き)となっています。

同様の運用内容の投資信託の平均が、1.4%程度なので、それと比較すると高水準ですね(モーニングスターより)。また、AI運用投信の平均(1.3%程度)と比較した場合でも高いです。

この辺は、この投資信託投資することのデメリットといえそうです。

とはいえ、米国株式インデックスにトラックする投資信託(ETF)の手数料は、最安で0.20%なので、これに手数料控除後で勝てば良く、そのためには年率1.3%超のパフォーマンスを出す必要があります。

それでは、実際に運用成績を確認してみましょ~。

運用成績

直近までの運用成績は以下となっています。

<米国小型株式ビッグデータ戦略ファンド(2017/11/30)>

1ヶ月 +0.95% 3年 –%
3ヶ月 +10.79% 5年 –%
6ヶ月 +12.08% 10年 –%
1年 –% 設定来 +11.12%

モーニングスターの検索結果によれば、6ヶ月のリターンだと、上位25%と悪くない成績となっております。

一方で、同基準日の米国小型株式インデックス投信の成績は以下となっています(iシェアーズ米国小型株ETF(手数料:0.20%))を参考として利用)。

1ヶ月 –% 3年 –%
3ヶ月 +11.52% 5年 –%
6ヶ月 +11.96% 10年 –%
1年 –% 設定来 –%

6か月間の時点で+0.12%しか勝っていませんので、現時点において、米国小型株式ビッグデータ戦略ファンドに投資する意味はあまり見出せないようです。

さて、ここからは、具体的にどういった運用がされていて、AIはどのように活用されているのかを確認してみたいと思います!

具体的な運用プロセス

米国小型株式ビッグデータ戦略ファンドでは、以下のような株式投資戦略を駆使して投資判断を行っています。

運用プロセスで活用される戦略

  1. バリュー分析戦略
  2. 市場センチメント分析戦略
  3. モメンタム分析戦略
  4. 企業収益力分析戦略

(出所:ブラックロック米国小型株式ビッグデータ戦略ファンド『運用報告書(全体版)』より)

特に、市場センチメント分析において、外部アナリストが配信する情報を分析するアイデア、決算発表の電話会議の内容をテキスト分析するアイデア、そして取引所の配信するショートの売買状況を分析するアイデア等、ビッグデータをAI(機械学習手法)に分析させています。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、世界最大手運用機関のブラックロックが開発・運用を行う、AI運用投信「米国小型株式ビッグデータ戦略ファンド」について特集しました。

記事の内容をざっくりまとめると、以下となります↓

  1. 運用内容は、米国小型株式に投資を行うロングオンリー戦略
  2. 運用成績は悪くないものの、同様の戦略の低コストETFには手数料控除後で負けており、投資することの意味は薄い
  3. AIを用いたビッグデータ分析を投資判断の一部に利用している

最新の手法で運用を行うものの、現状は同様の戦略の低コストETFには負けており、微妙な状況です。今後のパフォーマンスの伸びに期待しましょう!

それでは、皆さんも投資で明日を切り開きましょう!

ではでは。

※ 投資は自己責任でお願いします。

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