【日本株投信分析】ひふみ投信は本当に良い投資信託なのかを5つのファクターで検証してみた

「『お金に働かせる』をもっと身近に!」、eVestment BootCampの管理人、木戸です。

明けましておめでとうございます。仮想通貨市場も株式市場も死んでますね。

記事を書かなくなってから半年近く経ってしまいました。それでもPV数があまり減っていないので、また再開しようかと思います(継続するかな…)。

(ちなみに一定数の方が見てくれているようですが、高配当ETF系の記事がずっと人気だった一方で、直近だと保険ロボアドの記事も上位に来ていますね。何かあったのかな…?)

という訳で、再開一発目の記事ですが息子が現在進行形で積立投資をしている日本株式投資信託の『ひふみ投信』についての分析記事を書いてみます。

ひふみ投信のおさらい

さて、皆さんご存知かと思いますが念のためひふみ投信について紹介します。

概要(引用)

  1. 低コストでお客様の資産形成を応援
    • ひふみ投信は、「買付時」と「解約時」の手数料は無料。保有中にかかる信託報酬も日本で販売している日本株アクティブファンドの中では低水準となっています。
  2. 日本初!長期にわたる資産形成を応援する仕組み
    • 5年以上保有されているひふみ投信の受益権について、信託報酬の一部を還元することにより信託報酬を実質的に割引く資産形成応援団という日本初の仕組みでお客様の資産形成を長期にわたって応援します。
  3. 「守りながらふやす」ひふみの運用
    • 「定性」「定量」の両面から徹底的な調査・分析を行い、どのような投資環境でも独自要因で成長を遂げる企業を発掘します。
    • 日本のみならず、世界の株式を投資対象とし、業種や企業規模にとらわれることなく、常に変化する株式市場に応じて柔軟な運用を行ないます。

(出所:運用会社レオス・キャピタルワークスのウェブサイト『ひふみ投信』より抜粋)

運用の特徴では、上記に引用したように日本株以外にも投資を行います。現在はエクスポージャーを落としたようですが、直近の保有上位銘柄に以下のような米国株銘柄が入っていました。

  1. Amazon
  2. VISA
  3. Micosoft
  4. FaceBook

パフォーマンスは?

モーニングスターによれば2018年末のパフォーマンスは以下のようになっています。

  1カ月 3カ月 6カ月 1年 3年 5年 10年 設定来
トータルリターン 1.9% -7.9% -9.5% -5.1% 11.4% 15.1% 16.3% 371.2%
同カテゴリー 2.6% -6.6% -8.4% -6.5% 5.7% 9.8% 11.9%
+/- カテゴリー -0.7% -1.3% -1.1% 1.4% 5.7% 5.3% 4.4%
順位 56位 52位 46位 25位 3位 4位 5位
ファンド数 79本 78本 74本 72本 62本 54本 44本

(出所:モーニングスター『ひふみ投信』より抜粋)
※1年以上のパフォーマンスは年率

過去1~6ヶ月の短期では、同カテゴリーに対してマイナスの成績となっています。一方で、過去3年~10年の長期で見ると、リターンはいずれも二桁台で同カテゴリー内の順位も5位以内とかなり高いパフォーマンスですね。

短期的には、足元の市場の悪化が大きく影響しているようですが、長期的に見れば良い投資信託のように思えます。

5つのファクターでひふみ投信を分析

さて、ここからはひふみ投信の運用者がスキル・ノウハウをしっかりプラスに発揮しているかどうかを実際に分析・検証します。

検証方法

次の5つの株式ファクターを用いて調べてみます。今回の記事では簡単な説明に留めますが、それぞれの詳細については別途記事にしたいと思います。

  1. 株式ベータ
    • 株式市場全体を表すファクター(例えば、日本株ではTOPIXやMSCI Japan等)。株式市場の影響度合いを測るために利用。
  2. バリュー株ファクター(割安株)
    • 株式スタイルファクターの一種で、株価が割安な銘柄を中心にポートフォリオを組む運用スタイル(対になるスタイルとして成長株を中心にポートフォリオを組むグロースファクターがある)。バリュー/グロース株運用の傾向を測るために利用。
  3. 小型株ファクター
    • 株式スタイルファクターの一種で、時価総額が小さい銘柄を中心にポートフォリオを組む運用スタイル(対になるスタイルとして時価総額が大きい銘柄を中心にポートフォリオを組む大型ファクターがある)。小型/大型株運用の傾向を測るために利用。
  4. クオリティ株ファクター
    • 株式スタイルファクターの一種で、収益性・財務健全性が高い銘柄を中心にポートフォリオを組む運用スタイル。クオリティ株運用の傾向を測るために利用。
  5. 低ボラ株ファクター(最小分散株ファクター)
    • 株式スタイルファクターの一種で、ボラティリティや株式市場に対するベータの低い銘柄を中心にポートフォリオを組む運用スタイル。低ボラ株運用の傾向を測るために利用。

基本的には、この5つのファクターで株式投資信託のパフォーマンスは要因分解できます。そして、これらでは説明しきれない残差の部分が、投信の運用者独自のスキル・ノウハウ(個別銘柄選択やトレーディングによるアルファ)を表すことになります。

このアルファが高い数値を示していれば、その株式投資信託は「運用者がスキル・ノウハウをしっかりプラスに発揮している」ということになる訳です。

ひふみ投信の分析・検証

前述したファクターでひふみ投信の値動きを要因分解すると下記のように分解することができます。

日本株の投資信託のため当たり前ですが、5割強が日本株ベータで占められており日本の株式市場の影響は相当程度受けることが分かります。また、米国株ベータも1割と少なくない影響を受けていることが分かります(組入れ銘柄を鑑み米国株の代表としてNASDAQ100を利用)。

運用スタイルとして小型/クオリティ株運用の傾向を示すことが分かりました。ひふみ投信のウェブサイトでも、その特徴として以下のように示されており、納得できる結果と言えます。

日本のみならず、世界の株式を投資対象とし、業種や企業規模にとらわれることなく、常に変化する株式市場に応じて柔軟な運用を行ないます。

(出所:運用会社レオス・キャピタルワークスのウェブサイト『ひふみ投信』より抜粋)

一方で、残差であるアルファは6%程度とそこまで値動き(ボラティリティ)に与える影響は大きくないようです。

ただし、実際のリターンとして10年間で16.3%の内2.6%がアルファから生み出されており、「運用者がスキル・ノウハウをしっかりプラスに発揮している」ことが明確に示されました。

息子の投資先として選んで本当に良かった!!

この分析・検証を利用すれば…

最近では、2~4の運用はスマートベータと呼ばれるインデックスで示すことができ、それらに安価で投資できる投資信託(ETF)が出てきています。

このため、例えば「TOPIXよりパフォーマンスが良い!」と謳うバリュー株運用のアクティブ型投資信託があったとして、前述のアルファが低い場合は投資する必要がないと言えます。

特に、アクティブ型の投資信託は信託報酬が高く、高い報酬を払ってまで投資をする必要がない商品は世の中に沢山あるのではないでしょうか?

ひふみ投信を代替できるETFの組合せは?

ちなみに、ひふみ投信を代替できるようなスマートベータ系のETFの組合せは以下となりますので参考にしてみて下さい。

  1. 米国株25%:NEXT FUNDS NASDAQ-100®連動型上場投信(証券コード:1545)
  2. 日本小型株60%:ラッセル野村小型コア・インデックス連動型上場投資信託(1312)
  3. 日本クオリティ株15%:MAXIS Japanクオリティ150上場投信(1460)
     ※ 信託報酬は全体で0.45%程度

とはいえ、ひふみ投信は10年間でアルファが2.6%と高くこの組合せで投資をしても勝つことは期待できないですが…。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、ひふみ投信が「運用者がスキル・ノウハウをプラスに発揮している」投資信託なのか、分析・検証してみました。

要約は下記です。

  • ひふみ投信は、確かに「運用者がスキル・ノウハウをプラスに発揮している」投資信託だった!
  • ひふみ投信は、特徴として謳っている通り「小型/クオリティ株投資のスタイルで運用する」投資信託だった!
  • ひふみ投信を代替するETFの組合せは下記だ!
    1. 米国株25%:NEXT FUNDS NASDAQ-100®連動型上場投信(証券コード:1545)
    2. 日本小型株60%:ラッセル野村小型コア・インデックス連動型上場投資信託(1312)
    3. 日本クオリティ株15%:MAXIS Japanクオリティ150上場投信(1460)

それでは、皆さんも投資で明日を切り開きましょう!

ではでは。

※ くれぐれも投資は自己責任でお願いします。

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