『貯蓄から投資へ!』とは言うけれど…

どうも、eVestment BootCampの管理人、一億総投資家社会を目指す木戸です。

『貯蓄から投資へ』をスローガンに、日本政府が推し進める資産形成・運用の流れ。

アベノミクスによる円安・株高の流れに始まり、iDecoやNISAといった年金制度や税制面での投資に対する優遇もあり、私の周りでも投資を開始するという方も徐々に増えてきている気がします。

実際に、日本全体で見てどういった動きになっているのでしょうか?投資への動きは加速しているのでしょうか?

一億総投資家社会は達成できるのでしょうか?

そんな個人投資家の投資動向について、世界最大の資産運用会社であるブラックロックが、グローバルに調査を行い結果が公表されました。当コラムでは、それを参考にしながら、日本の投資家動向を、各国との比較感で追っていきたいと思います。

ブラックロックより公表されたレポートは以下です。

2017 BLACKROCK INVESTOR PULSE

最初に概要として、大きく5つのポイントにまとめてくれていますので、そのポイントに沿ってみていきましょう(以下、引用)。

5つのポイント

  1. 日本人は過去の調査結果と同様、グローバルと比較して「自身の将来の経済状況」に対して悲観的であり、リスク要因については退職後を意識した回答が前回よりも大きく増えている。
  2. 57%の日本人が貯蓄から投資への移行を検討しているものの、現金比率は前回より増加し、75%と非常に高い。投資への確信や自信を持っている人がグローバルと比較して少ないことも要因と考えられる。
  3. 退職後の資金準備に関しては、必要金額への理解不足のためか、日本はグローバルでみると遅れている。しかし関心は高まりつつあり、準備を始める人が増えている。
  4. 金融のアドバイスを受けている人は、グローバルと比較し依然低水準なものの、増加傾向にあり、制度の見直しによって増加に弾みがつく可能性もある。
  5. テクノロジーを投資のための情報収集に活用している投資家は多い。テクノロジーのさらなる金融への活用が、遅れている退職後の資産形成を促す可能性が高い。

(出所:『2017 BLACKROCK INVESTOR PULSE』より抜粋)

1. 将来の経済状況に悲観的な日本人

調査結果としては、約7割の日本人が将来の経済状況に悲観的だそうです。

世界全体では、約4割に留まるので、その差は3割程度です。多くの日本人が、自身の将来の経済状況に悲観的なようですね。

同時に、具体的に気にしているリスクも調査してくれているのですが、①「医療費」や②「自国経済の状況」を挙げた人が最も多く、また、③「増税/税政策」や④「退職後の資金不足」を挙げている人も前回調査から増加しています。

①「医療費」については、日本の少子高齢化が進み、社会保障費の増大が予測されるなか、実際に医療費が徐々に上がっていることと将来的にもっと上昇することが見込まれていることが要因と思われます。

また、②「自国経済の状況」については、なぜでしょうね?過去20年間ずっと日本経済が停滞しているのが影響しているんでしょうか?後は、少子高齢化で働き手がいなくなるとか??

③「増税/税政策」については、社会保障費増大等もあり、日本の財政状況が悪化しているため、将来的な増税を意識しているんでしょうね。④「退職後の資金不足」は、年金の支給年齢引き上げ見込みや経済停滞による所得低下もあり、リタイア後の所得低下を気にしているものと思われます。

やはり、日本は少子高齢化社会ではトップランナーなので、そこに根差したリスクが世界と比較すると高くなる傾向にありますね。

ここまで悲観していたら、投資する必要性を感じると思うのですが、果たしてどうなんでしょうか?その辺の調査結果も見たいと思います。

2. 貯蓄大好き日本人

と、思ったら、引き続き貯蓄が大好きなようです(笑)

日本人の金融資産における預貯金の比率は、マイナス金利の状況でも75%と前回調査の69%から増加し、過去の調査結果と同様、グローバルと比較して貯蓄を好む傾向が強いという結果です。

???何で??

背景には、こんなことがあるようです。

前回調査を行った2015年の年央以降は、チャイナショック等により不安定な相場展開となり、株価下落や投資マインドの悪化などにより、株式比率が低下したことが背景の一つと考えられます。

(出所:『2017 BLACKROCK INVESTOR PULSE』より抜粋)

 なるほど。株式市場が不安定になっていることが要因ですね。BREXITとかトランプ大統領選出とか色々ありましたからね~。

一方で、約6割の日本人が、預貯金から投資に回すことを検討しているそうです。これは、欧米先進国が4割前後であることと対比して、高い割合です。加えて、資金面の優先事項を聞くと、「貯蓄に励むこと」が48%と最も高く、25歳から34歳では56%と、この傾向は年齢が若いほど顕著となっています。

まずは、お金を貯めて、ある程度資産を形成してから、投資に回そうと計画していることが伺えますね。

非常に良い流れなのではないでしょうか?計画倒れにならないことを祈りましょう!

3. リタイア準備の意識高い系が増えている日本人

退職後に向けた資産形成について、日本では56%が始めていると回答し、過去2回の調査から増加しました。

一方、他の国/地域と比較すると依然として大幅に下回っており、例えば中国では制度の違いはあれ、8割が始めていると回答しています。

準備を始めた理由としては、「国からの年金だけでは不十分であることに気づいた」との回答が43%と最も多く、「快適な老後を望む」との回答が35%で続きました。

(出所:『2017 BLACKROCK INVESTOR PULSE』より抜粋)

やはり、日本の公的な年金制度だけでは、不十分であることに気づく方が増えてきているようですね。とはいえ、他国と比較すると、引き続き低いので、まだまだ金融意識高い系が増える必要があるのかもしれません。

でも、2014年の調査では退職後の準備を始めた方の割合が半分を割っていたのが、ついに過半数となり、少数派が多数派に変わっていることは良い傾向かと思います。特に、若い人ほど、この傾向が顕著なようです。

では、実際に投資を始めるための「How」の部分はどうしているのでしょうか?

4. 金融のアドバイスにお金を払いたくない日本人

退職後に備えた資産形成について、「順調」または「順調だと思うが確信はない」と回答した人は全体の30%にとどまり、「わからない」もしくは「不十分」との回答は7割にのぼります。わからない/不十分と回答した人ほど、投資決定に自信が持てず、現金保有比率が高い傾向にあります。

グローバルで見ると、概ね「順調」との回答は53%です。新興国は総じて高い傾向にありますが、先進国においても、米国は48%、ドイツは59%と、日本が突出して低い結果となりました。

(出所:『2017 BLACKROCK INVESTOR PULSE』より抜粋)

皆さん、リタイア後に備えた資産形成の準備をしなきゃと感じているものの、どうすれば良いのかは分かっていないようです。これは、日本で、金融リテラシーに対する教育がされてこなかったのが影響してそうですね~。

こう考えると、自身でしっかり勉強するか、金融の専門家にアドバイスを求めるのが自然な流れとは思うのですが…

ファイナンシャルアドバイザー(FA)を現在利用している日本人は12%となり、2015年に行った調査の11%から僅かに上昇し、3回の調査において4ポイント増加したそうです(特に25〜44歳で増加傾向)。

ただし、米国においては26%、アジアにおいては38%であり、引き続き突出して低い状況は変わりません。これは、私の周りを見渡してもそうなんですが、日本人は投資の情報にお金を払いたがらない人が多いんで、よく分かります。

FAを利用している人は、「投資に関する知識」、「投資決定」、「将来の経済状況」について、利用していない人よりも自信を持っているとの結果が明らかになりました。

FAに相談し、知識を蓄えて、自信を持って投資決定を行うことができるか、つまりアドバイスをどのように活かすかが、将来の生活への不安を和らげるひとつの選択肢かもしれません。

(出所:『2017 BLACKROCK INVESTOR PULSE』より抜粋)

上記にあるように、FAを利用することで詳細の不安が取り除けるなら、相談すれば良いのにと思うんですが、他国と比較すると金融に関するアドバイスを求めるというのは、まだまだ浸透していないようです。

これは、人のアドバイザーだとサービスに差異があるのと、割高に見えるので、中々踏み出しづらいというのが背景にあるのか?それともそもそも情報は無料だと思っているのか?難しい問題ですね。

こうした問題が、フィンテックが進むにつれて、解決される可能性は高そうですね(希望的観測)。

5. フィンテックが投資を推進する!?

日本人は、他国と比較すると、テクノロジー好きなことが調査結果で明らかになっています。

オンラインで月に1回以上投資状況を見ている投資家に、それを見たことによる影響を尋ねると、日本においては、「実際に投資を行なった」と回答した人が37%と最も多く、次に「継続して投資しようと思った」(34%)との回答が続き、他国よりもこの傾向が強いようです。

日本では、フィンテックの活用が、実際の投資行動や継続投資に影響を与える傾向が強いみたいですね。また、当サイトでも紹介しているロボアドバイザーへの関心が、若年層を中心に高まっています。

やはり、私を含む20~40代の方は、フィンテックによって投資を促進できる可能性が高そうです!良かった!

(…ちょっとポジショントークっぽいのは、見ないふりをして下さい)

まとめ

いかがでしたか?

今回は、日本人の投資に対する行動の実態や意識を取り上げてみました。

総括としては、まだまだ投資に対する理解や投資実行状況が世界と比較すると遅れていますが、過去と比較すると意識している方が増えているのではないでしょうか?

また、当サイトで推しているフィンテックが、特に、若年層の投資を押し上げる可能性が示唆されています。この投資の促進の一端をフィンテックが担っていると考えると、このサイトを立ち上げた意味もあるのかなと。

これが確認できたことはモチベーションのアップにつながりました!一億総投資家社会まで道のりは長そうですが、引き続き情報発信をしていければと思います。

皆さんも投資で明日を切り開きましょう!

ではでは。

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